院長ブログ

鼻呼吸と口呼吸

2019年7月10日

 

数ある哺乳類の中で、口で自由に呼吸できるのは人間だけと言われています。

 

 

ワンちゃんが時にハーハーいっているところを目にしますが、これは口呼吸をしているのではなく、体温を調節しているためと言われています。

あまり気にしたことはないと思いますが、「鼻呼吸」と「口呼吸」では大きな違いがあります。

 

 

人間は、鼻呼吸をするように神様に作られました。

では、なぜ口呼吸になるのでしょうか?

 

 

諸説ありますが

1)柔らかい物の食べ過ぎ、食の欧米化

2)コミュニケーションツールの変化

(スマホが普及し、メールなど、言葉を使って相手に気持ちを伝える事が薄れてきた)

3)アレルギー疾患の増加(鼻で呼吸ができない)

4)口遊びの減少(口笛を吹けないなど)

5)姿勢が悪い(猫背)

なのでは? と言われています。

 

 

それでは、口呼吸はいけないのでしょうか?

 

1)鼻には鼻毛がカーテンのようにあり、そこでゴミ、細菌をキャッチします。また、熱い空気は冷まし、冷たい空気は温め、なるべく刺激の少ない状態で、気管支に送り込みます。

 

2)第一関門を通過した空気は、上咽頭にたどり着きます。上咽頭は空気専用の通路のため、鼻腔や気管支と同じく繊毛上皮で覆われています。そこには多数のリンパ球が入り込んでおり、上咽頭そのものが重要な免疫器官としての役割を担っているのです。第一関門をすり抜けてきた細菌、ウィルスをここでやっつけるわけです。

 

3)口呼吸をする事で、中咽頭、下咽頭付近はスクランブル交差点のようになり、上から下からの乱気流で上咽頭炎を引き起こします。

 

 

 

 

鏡で自分の舌を見てみましょう。

缶切りで缶詰を開けた後のようなギザギザがあったら、口呼吸をしています。

 

 

 

 

中医学では「水毒」のサインですが、口呼吸の人は舌が下あごに付いているため、こうなります。試しに舌を上あごにつけて喋ってみてください、喋れませんから。

だから口、開いてるんです。

 

とすると、口呼吸は良くないようです。

 

 

○慢性上咽頭炎所見

左が直接観察した粘膜所見で、左が特殊なレーザーを照射した所見です。

左は一見、綺麗な正常粘膜のように見えますが、レーザーを照射すると、点状の出血班や敷石を敷き詰めたような所見を認めます。これが慢性上咽頭炎の粘膜所見です。

 

 

 

 

 

 

○上咽頭炎の弊害

1)上咽頭に炎症を引き起こす事で、リンパ球などの免疫細胞が活性化されると、炎症性物質が血流に乗って全身を駆け巡ります。上咽頭に炎症(原因)があるにも関わらず、全然関係ない、遠く離れた腎臓、関節、皮膚などに炎症を引き起こすわけです。

 

 

 

 

2)また、上咽頭は脳および、ホルモンを分泌する下垂体にも近く、また、すぐ後ろの脊髄からは様々な臓器に関係する自律神経である迷走神経の根幹があり、心臓、気管支、胃や腸管に影響を及ぼし、こちらも上咽頭に炎症があるにも関わらず、頭痛、めまい、全身倦怠感、集中力低下、動悸、胸痛、腹痛、便秘や下痢などの胃腸障害を引き起こすわけです。

 

 

 

○上咽頭炎の治療(EAT療法)

上咽頭炎の直接的な治療は当院では行なっていません。

オススメできることは、鼻うがい程度です。

 

 

根治術はEAT療法(Epipharyngeal Abrasive Therapy、上咽頭擦過治療)です。

塩化亜鉛溶液を染み込ませた綿棒で鼻から、もしくは口からゴシゴシこするわけですが、これが痛いの痛くないのどっちなんだよっていうくらい痛いです。これを数回~10回ほど繰り返します。1~2回は強い痛みを伴いますが、そのあとは慣れてきます。

 

 

 

しかし、耳鼻科の先生もあまり、上咽頭炎には重きを置いていないのか、「上咽頭炎」「〇〇区」などで検索してもあまりヒットしません。

 

 

当院では、毎日胃カメラ検査がありますが

胃部不快感患者さんの6~7割といっていいくらいの方が上咽頭炎を患っています。

 

 

 

 

 

 

 

ピロリ菌いません

胃酸の分泌問題ありません

胃粘膜は綺麗です

お腹の動き問題ありません、でも胃が変なんです。この辺が(お腹を指差して)モヤモヤするんです。

 

という患者さんは、上咽頭炎が原因かもしれません。

 

 

 

上咽頭炎に限らず、体に炎症があると、栄養療法はうまくいきません。

 

 

 

盲腸でうずくまるほど右下腹部か痛い。

咳が止まらず、痰が緑色で、熱が39.8℃ある。

水みたいな下痢が3日続いている。

これは明らかに炎症ですが、それほど気にならない(気がつかない)炎症でも、体には大きな負担をかけている時があります。

 

 

 

歯医者さんに行くような歯の痛みがない「歯周病」は炎症です。

痰も、咳もない「慢性上咽頭炎」も炎症です。

下痢も腹痛もない腸内環境の悪化「リーキーガット症候群」も炎症で

俺、検診で肝臓がフォアグラみたいになってるんだって、って笑っていた「脂肪肝」も立派な肝炎です。炎症です。

 

実際、全く自覚症状がなくて、痛くも痒くもないから怖いんです。

 

 

 

このような ”炎症”  は決して見逃してはいけません。

 

「喉の奥の炎症ぐらいで大げさだよ〜!」ではありません。

とっても見逃せないことなんです。

 

様々な病気の原因になるからです。

しかも、最も見逃されやすい原因なんです。

 

 

 

 

あれ?

 

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おしまい。

 

 

 

 

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