「布団に入ってもなかなか眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めて、その後眠れない」。このような状態が続くと、夜だけでなく日中の体調や気分にも影響が出てきます。

不眠は誰にでも起こり得る症状ですが、長く続く場合は、生活リズムの乱れだけでなく、ストレス、体の病気、薬の影響、生活習慣病などが関係していることもあります。

また、眠れない状態を我慢し続けると、「今日も眠れなかったらどうしよう」という不安が強くなり、さらに眠りにくくなることもあります。

この記事では、不眠症とはどのような状態なのか、主な症状、原因、病院へ相談する目安、内科で確認できることについて解説します。

不眠症とは

不眠に悩む女性のイメージ画像

不眠症とは、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早く目が覚めてしまう、眠りが浅いといった睡眠の問題が続き、その結果として日中の不調が出ている状態を指します。

しかし、単に「睡眠時間が短い」だけで不眠症と判断するわけではありません。
睡眠時間には個人差があるため、短時間の睡眠でも日中に支障がなければ、不眠症とは診断しないこともあります。

一方で、眠れない状態が続き、日中の眠気、だるさ、集中力の低下、意欲の低下、イライラ、食欲低下などが出ている場合は、不眠症として治療・対応を検討する必要があります。

不眠は一時的なストレスや環境の変化で起こることも多く、自然に改善するケースも少なくありません。
ただし、症状が慢性化すると、自力で改善するのが難しくなったり、眠れないことを気にしすぎるあまり、寝る時間が近づくほど緊張してしまい、さらに眠れなくなる悪循環に入ることがあります。

不眠症が「国民病」と言われる背景

不眠症は「国民病」とも呼ばれ、日本国内では成人の約5%が睡眠薬を服用しています。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、一般成人の30〜40%に何らかの不眠症状があり、慢性不眠症は成人の約10%にみられるとされています。
加齢とともに不眠症状は増え、60歳以上では半数以上に認められるとも報告されています。

その背景には、ストレス、長時間労働、夜型の生活、スマートフォンの使用、運動不足、飲酒、生活習慣病、心の不調など、現代社会ゆえの要因が数多くあります。

また、日本では睡眠時間が6時間未満の人が比較的多く、睡眠の量・質の低下は現代社会における大きな課題となっています。

不眠症の主な種類と症状

不眠の主なタイプのイメージ画像

不眠症の種類は、眠れない時間帯や症状によって大きく4つに分けられます。

  1. 入眠困難
  2. 中途覚醒
  3. 早朝覚醒
  4. 熟眠障害

さらに、不眠・日中の不調が週に3日以上かつ3カ月以上続く場合は「慢性不眠症」、3カ月未満の場合は「短期不眠症」と診断されます。

1:入眠困難

「入眠困難」とは、夜になかなか眠れないタイプです。
いわゆる「寝つきが悪い」状態の人を指します。
布団やベッドに入ってから約30分~1時間以上眠れない人は、入眠困難の可能性があります。

入眠困難の場合、寝ようとしてもなかなか眠れず、考えごとが止まらない、体は疲れているのに眠れない、眠いのに寝れないといった状態が続きます。

入眠困難の主な原因は、ストレス・精神的な不安だと考えられています。

2:中途覚醒

夜中に目が覚め、その後なかなか眠れなくなるタイプです。

具体的には、寝ついても途中で何度も目が覚める、2〜3時間おきに起きてしまう、目が覚めたあと再び眠れないといった状態のことを指します。

中途覚醒の主な原因は、ストレスや不安による自律神経の乱れ、アルコールやカフェインの摂取、睡眠時無呼吸症候群や頻尿などの身体的な疾患、加齢に伴う睡眠サイクルの変化などが考えられます。

3:早朝覚醒

朝早く目が覚めてしまうタイプです。

予定よりかなり早い時間に目が覚め、その後眠れない状態のことを指します。
特に、予定より2時間以上早く起きてしまう場合は、早朝覚醒の可能性が高いと言えます。

加齢による睡眠リズムの変化でも起こりますが、気分の落ち込みやストレスが関係することもあります。

また、早朝覚醒はうつ病の初期症状にも挙げられています。

4:熟眠障害

十分な睡眠をとっているにも関わらず、深く眠った感覚がないタイプです。

睡眠時間は取れているのに熟睡感がない、夢ばかり見て寝た気がしない、朝起きても疲れが取れない、といった症状が特徴です。

熟眠障害の主な原因には、睡眠時無呼吸症候群やストレスが挙げられます。

どのタイプでも大切なのは「日中にどれくらい影響が出ているか」です。

仕事や家事に集中できない、運転中に眠気がある、頭が重い、気分が落ち込む、体がだるいといった状態が続く場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

不眠症の主な原因

不眠の主な原因のイメージ画像

不眠症の原因は一つとは限りません。
以下のような複数の要因が重なって起こることも多々あります。

  1. ストレス
  2. 生活習慣
  3. 加齢
  4. 病気・体調
  5. ホルモンバランスの変化

1:ストレス

不眠症の大きな原因がストレスです。

仕事、人間関係、家庭の悩み、将来への不安などによってストレスが発生すると、自律神経が乱れ、脳が覚醒状態に入ります。

その結果、寝る時間になっても頭が休まらず、眠りに入りにくくなります。

眠れない日が続くと、「また眠れないのでは」と不安になり、その緊張がさらに不眠を悪化させることがあります。

2:生活習慣

生活習慣も不眠症の原因になります。

寝る直前までスマートフォンやパソコンを見る、夜遅くに食事をする、カフェインを夕方以降に摂る、寝酒が習慣になっている、休日に昼まで寝るといった習慣は、脳を覚醒状態にしたり、体内リズムを狂わせたりして、睡眠のリズムを乱す原因になります。

特にアルコールを摂取すると一時的に眠気を感じることがありますが、睡眠の質を下げ、夜中に目が覚めやすくなることがあります。

3:加齢

加齢により睡眠が浅くなり、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」の症状が出やすくなることがあります。

また、早朝に目が覚める「早朝覚醒」の症状が出ることもあります。
特に、予定より2時間以上早く目が覚める場合は、早朝覚醒の可能性が高いと言えます。

4:病気・体調

病気が隠れている場合や、体調がすぐれない場合には、不眠を引き起こしやすくなります。

咳、喘息、胃酸の逆流、腹痛、関節痛、皮膚のかゆみ、頻尿、動悸、息苦しさなどがあると、眠りが浅くなったり途中で目が覚めたりして、結果として不眠症を発症してしまうことがあるのです。

特に、睡眠中のいびきや呼吸の停止が起こる「睡眠時無呼吸」は、中途覚醒や熟眠障害の主な原因として考えられています。

5:ホルモンバランスの変化

生理前や更年期などには、ホルモンバランスの変化によって不眠症を発症することがあります。

  • エストロゲン(卵胞ホルモン)の減少:気分を安定させる働きや深い睡眠を保つ働きが弱まり、眠りが浅くなる。
  • プロゲステロン(黄体ホルモン)の変動:体温を上げたり自律神経を刺激したりして、入眠の邪魔をすることがある。

不眠症で病院を受診する目安

患者を診察する医師のイメージ画像

次のような症状がある場合は、医療機関の受診をご検討ください。

  • 眠れない、または睡眠不足を感じる状態が2週間以上続いている
  • 朝早く目が覚める状態が続き、自然に改善しない
  • 日中の眠気やだるさが強く、仕事や家事に支障が出ている
  • 気分の落ち込みや不安、イライラが続いている
  • 市販薬やお酒に頼らないと眠れない
  • 不眠に加えて、動悸、息苦しさ、咳、痛み、かゆみ、頻尿など、身体的な症状もある

このような場合は、眠れない原因を整理し、必要な検査や治療を検討することが大切です。

特に、日中に強い眠気があり運転や仕事に危険を感じる場合、強い気分の落ち込みがある場合、急に体調が変化した場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

「眠れないくらいで病院に行ってよいのか」と迷う方もいますが、不眠は生活の質を大きく下げる症状です。早めに医師に相談することで、生活習慣の見直しだけで改善できる場合もあります。

アクアメディカルクリニックで行う診察

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不眠症が疑われる場合、まずはいつから眠れないのか、どのように眠れないのかを確認します。

寝つきが悪いのか、夜中に目が覚めるのか、朝早く起きてしまうのか、眠りが浅いのかによって、考えられる原因や対応が変わります。

また、起床時間、就寝時間、昼寝の有無、カフェインやアルコールの摂取、運動習慣、仕事の時間帯、ストレスの状況なども確認します。
睡眠の問題は、生活全体のリズムと深く関係しているためです。

さらに、不眠に伴う症状や持病の有無、服用中の薬も確認します。
必要に応じて血液検査などを行い、他の病気や症状が隠れていないかを調べます。

不眠はストレスなどの精神的な問題だけではなく、他の病気や生活習慣と関係していることがあります。
そのため、眠れない症状が続くときは、体の健康状態から生活習慣までを一通り確認する必要があります。

受診時に持参いただきたいもの

以下をご持参いただけますと、診察がよりスムーズになります。

  • 睡眠時間の記録
  • 日中の症状(眠くなる、仕事に集中できないなど)のメモ
  • 服用中の市販薬やサプリメントのメモ
  • おくすり手帳

不眠症の改善・治療方法

起きて日光を浴びる女性

不眠症の改善・治療では、以下の3点がポイントになります。

  1. 生活習慣の改善
  2. 体調の改善・病気の治療
  3. 薬による治療

1:生活習慣の改善

不眠症の改善では、まず生活習慣の見直しが基本になります。
具体的には、以下のような習慣を意識してみましょう。

  • 毎朝なるべく同じ時間に起きる
  • 朝起きてすぐ日光を浴びる
  • 日中に軽く体を動かす
  • 夕方以降のカフェインを控える
  • 就寝の2~3時間前にぬるめのお湯に浸かる
  • 寝る前のスマートフォンの使用を控える
  • 寝る前にアルコールを摂取しない

ただし、「早く寝なければ」「必ず同じ時間に起きなければ」と過剰に注意しすぎると、かえって緊張して眠れなくなることがあります。
最初から徹底して生活習慣を正そうとせず、できることから始めてみましょう。

2:体調の改善・病気の治療

体調がすぐれない場合や他の病気が隠れていた場合は、その改善・治療が不眠の改善につながることがあります。

特に、大きないびき、睡眠中の呼吸停止、日中の強い眠気、朝の頭痛がある場合は、「睡眠時無呼吸症候群」が関係している可能性があるため、必要に応じて「呼吸器内科」や「耳鼻咽喉科」の受診を進めることもあります。

3:薬による治療

必要に応じて、薬による治療を検討することもあります。

不眠症の薬には、自然な眠気を引き出すものや、体内時計を整えるものなどがあり、症状、年齢、持病の有無、服用している薬などを確認したうえで、その人に合った薬を処方します。

自己判断で市販の睡眠改善薬やお酒に頼り続けるよりも、医師と相談して適切な薬を服用しましょう。

江東区・亀戸・押上周辺での不眠症の治療・治療はアクアメディカルクリニックへ

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不眠はストレスや生活リズムだけではなく、他の病気が関係していることがあります。
当院では、具体的な症状や生活背景を伺いながら、必要に応じた検査や治療をご提案します。

眠れない、寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝がつらい、疲れが取れないといった症状がある方は、ぜひご相談ください。

「眠れないけれど、どこに相談すればよいかわからない」「体の健康状態も見てほしい」「日中のだるさや集中力低下が続いている」という方からのご相談もお待ちしております。

不眠症