GW 真っ只中ですね! 私も週末は熱海までロングライドに行きます。
楽しみ楽しみ。
自分も含めてですが、運動後、休養を取っているにもかかわらず
いつまで経っても疲れがとれない、肉体疲労が改善されないってことありませんか?
スポーツに関連するものの場合、東洋医学では鍼を使うことが多いですが
今回はそういった方にお勧めの「漢方」のお話です。
まず漢方では
筋肉に栄養を運び→血虚を治す
老廃物を送り流す→瘀血(おけつ)を改善するのは血(けつ)と考えます。
よって血虚だと筋肉は痩せ、瘀血で疲労が抜けないと考えるのです。
瘀血だと発痛物質が局所に留まり慢性の痛みを起こします。
筋疲労や筋肉痛には補血薬、駆瘀血薬を考えます。
そのためには
血虚+気虚を治す「 十全大補湯」と
駆瘀血剤の「桂枝伏苓丸」はいい組み合わせです。
また、激しいトレーニング時は肉体疲労以外に消化管の疲労や
精神的疲労(気虚)も伴うことが多いです。
その時にはストレス性胃炎によく用いられる「六君子湯」が効果を発揮します。
スポーツ漢方医学の可能性について書かれた面白い文献があり
ある女子駅伝チームの桂枝伏苓丸+十全大補湯を内服してもらった所、疲労の抜けがよくなり
パフォーマンスが上がったと結果も出ているくらいです
んじゃ、トレーニング中、レース前、レース中、レース後…。いったい何を飲めばいいんだ!
となりますが、あくまで個人的な考えですが
○非強化トレーニング日:十全大補湯7.5g/日 (+六君子湯7.5g/日)
桂枝伏苓丸2.5g/寝る前+鉄剤(フェロミアなど)
○強化トレーニング日:桂枝伏苓丸7.5g+十全大補湯7.5g /日 (+六君子湯7.5g/日)
+鉄剤
でどうでしょうか?
レース中などは(いいか悪いかは別として(笑))
即効性のある「芍薬甘草湯」(痛み止めとして。筋をほぐしてくれる)はいいと思います。
【まとめ】
・トレーニングによる筋の損傷・筋肉が攣りやすい→ 血虚 →「十全大補湯」
・疲労物質・炎症の蓄積・慢性痛→ オ血 →「桂枝茯苓丸」「疎経活血湯」
・引退した方の関節水腫 → 「防已黄耆湯」
・NSAIDS無効例の熱感を伴う膝の痛み → 「越婢加朮湯か麻杏ヨク甘湯」
・捻挫・骨折の腫れ痛み → 「治打撲一方」