栄養療法 院長ブログ

 

みなさん、こんにちは。

院長の寺田です。

なんと本書がAmazon 12部門1位を獲得しました!ありがとうございます!

今回も前回に引き続き、本書の内容をお伝えしたいと思います。

肝臓のデトックス機能を整える

 前回は「腸内環境を整える」についてお話ししましたが、その腸内環境と連携しながら病気を防ぐ、最後の砦の役割を果たしているのが、肝臓のデトックス機能です。 私たちの日常生活は、様々な環境汚染物質であふれており、常に体内に取り込むリスクを抱えています。 

  • 有害重金属
  • 石油化学製品
  • タバコ 
  • 排気ガス 
  • プラスチック
  • 工場廃棄物・接着剤・建材・塗料
  • 化粧品

 など、体に有害な環境汚染物質は、ざっと挙げただけでもこんなにたくさん存在します。

タバコは別として、これらの環境汚染物質が体内に侵入するリスクと引き換えに、私たちの生活が便利になっていることは疑いのない事実です。

したがって、その便利な生活を犠牲にしてまでクリーンな生活をめざす必要はありませんし、現代に生きる私たちは、環境汚染物質とむしろ共存しながら生活していかなければなりません。

そのために、体内にはデトックス機能が存在するわけです。 

人間のデトックス機能

体内毒素は主に脂肪細胞に蓄えられており、それを便として7割、尿として2割、残りを髪の毛、爪、汗として排泄します。 ですので、それを担う主な部位は

 1) 腸粘膜 

2) 肝臓、腎臓

となります。 

腸管上皮細胞には、私たちが口から入ってきた 生体異物を、もう一度腸管内腔へと汲み出すポンプ機能が存在します。このポンプのはたらきにより、腸内から侵入してきた毒物は再度、腸管内に排泄されます。

 リーキーガットや腸内環境の悪化があり、第一関門である腸粘膜のバリア機能が崩れていたら、第二関門である肝臓、そして腎臓への負担が大きくなるわけです。 デトックスには、肝臓、腎臓だけでなく、第一関門の防波堤である腸内環境を整えることが非常に大切です。 

もちろん、脂肪肝などにより第二関門である肝臓に炎症が存在することがあれば、デトックス機能はガタ落ちです。「健康診断で肝臓がフォワグラみたいって言われちゃったよ」なんて、笑い事では済まされないのです。

副腎疲労があるとデトックス機能が低下する

 あと一つ大事なことは、体内の最大の解毒物質であるグルタチオンは、副腎疲労があるとうまく作られないことを覚えておいてください。

グルタチオンを作り出す回路は体内に存在します。それが、慢性炎症があったり、体内重金属が蓄積していたり、リーキーガットを引き起こすカンジダ菌などが腸管内に異常繁殖していたり、コルチゾール分泌がうまくなされていない状況では、回路がうまく回らず、グルタチオンは正常に生成されません。

それではデトックス機能が正常に働かないのです。

これらのシステムをする阻害するボトルネックを解消するカギは、つまるところミトコンドリアにあります。

ミトコンドリアを活性化させ、安定してATPをつくり出すことが、ボトルネックを解消し、デトックス体質を改善するうえでも重要となるのです。