機能性ディスペプシア(Fanctional Dyspepsia : FD)
なんだそりゃ??
って感じですが
「症状の原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないのにかかわらず
慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患」
と定義されています。
要するに
胃の痛みや胃もたれなどのさまざまな症状が慢性的に続いているにもかかわらず
内視鏡検査などをを行っても、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がんなどのような
異常がみつからない病気です。
生命にかかわる病気ではありませんが
つらい症状により、患者さんの生活の質を大きく低下させてしまう病気です。
潰瘍などがあれば、ヘリコバクター・ピロリ菌がいないか
いれば除菌、いなければ胃酸の分泌を抑える薬など治療方針がたてられますが
意外と多いのがこの FDです。
制酸剤、胃粘膜保護剤、消化管運動改善剤など様々な薬で対処しますが
なかなかよくならない。
そんな時には漢方もお勧めです。
1) 六君子湯 [43]
キーワードは食欲不振です。
体力がない、手足の冷え、疲れやすい、風邪をひきやすいなど
やせていて、体質虚弱な方に処方することが多いです。
2) 半夏瀉心湯 [14]
キーワードは
みぞおちのつかえ感、いつまでも胃の所に何かあるような気がする です。
体力があり、疲れにくい、夏は暑がるがバテない
がっちりしていて一見健康そうですが、一日でも便秘をすると不快になる方が多いです。
3) 柴胡桂枝湯 [10]
キーワードは
上腹痛を有する消化器疾患です。
口が苦い、口が粘つく、食べ物の味がまずく感じる、ストレスによる腹痛
体格が中等度からやや虚弱でやせ形の方
痛くなったり、楽になったり、周期的に痛くなる上腹部痛によく使われます。
FD によく処方される、3大処方を示しましたが
これだけで全てが解決されるわけではありません。
他にも色々な症状にあった漢方もありますし
西洋薬も切れがよくて、僕は好きです。
要するに、西洋薬のいいところと、漢方のいいところを
それぞれいいとこ取りしちゃえばいいのです。
おしまい。