脂質の中でも誤解されてきたのがLDLコレステロール。
” 悪玉コレステロール ”と言われ、動脈硬化、脳卒中、高血圧の原因になる
お薬で下げれば下げるほどいいとされてきました。
今でもそう言われ、LDLを下げるお薬を飲んでいる患者さんも多いと思います。
確かに高すぎるのはよくありません。
LDL>180で心血管イベントを増加させるというデータも存在するのですが
LDL<100心血管イベントを増加させるというデータも存在するのも事実です。
しかし、コレステロールは細胞膜や胆汁酸の原料になり
抗ストレスホルモンや性ホルモンとしても利用されます。
そしてビタミンDの重要な原料です。
ビタミンと言ってもホルモンに近いのですが
ビタミンDは
ガン抑制効果や高血圧、心不全、脳卒中のリスクを下げ
免疫力を上げ、抗アレルギー効果をもたらします。
また、不足すると認知症になりやすいという報告や
うつ病を改善する効果も言われています。
そんな大事なコレステロールを薬(スタチン系薬剤など)で下げるとどういうことが起こるのか
黙っていてもコレステロールの過剰産生はある程度のnegative feedbackで
カラダが調節してくれるます。
スタチン系薬剤は、HMG-CoA還元酵素を阻害する薬剤ですから
代謝産物であるイソプレニル中間体の産生が抑制され
がんや、血管の拡張や炎症の抑制、大事なコエンザイムQ10の産生まで抑えられてしまいます。
動脈硬化の発端となるのは糖化によるAGEs
活性酸素で酸化されたLDLコレステロールであり
糖化も酸化もされていないコレステロールは無罪なのです。
加熱された(酸化された)油はカラダに良くないですが
EPA・DHAといった魚油、亜麻仁油といったω3系の脂肪酸は
・血液サラサラ血小板抑制作用
・動脈硬化を改善する血管内皮細胞機能改善作用
・そして、抗炎症・抗アレルギー作用があり
先ほど述べた細胞膜の原料となるモノです
ω3系脂肪酸を積極的に取り、細胞から生まれ変わりたいですね。
ねぇ、ルミちゃん
人間のカラダの細胞って
何個あるか知ってる?
60兆個。
チョイ 古。
(恥)
おしまい。