レース当日の天気は晴れの予報。
2日前のBriefing では、ウェットスーツありかなしか微妙な気温になる
(水温24°以上はウェット不可)とのことでしたが
会場に着いた時には、こりゃ完全にありだな、というほどの冷え込みでした。
バイクの最終的なセッティングが終わり
いつものスイム前のなんともいえない緊張感が続きます。
周りのアスリートたちも同じだと思います。
でも、この緊張感が毎回たまらないのです。
ドクン、ドクン、ドクン ……. 。
プワーーーーーーー!
スタートです。
グッゲンベルガー湖をUの字に周回します。あまり綺麗な湖ではないですが
もちろん波もなく、いつも通り淡々と進んでいきました。
Swim 1:26
好タイムが狙えるはずですが、自分は1:26もかかっています。
ログ見ると蛇行も100m程度ですので、結局泳力が足りなかったかと。
もう少しガシガシ泳いでよかったんだと思います。
バイクでのトランジションではボランティアがウェットを脱がしてくれて助かりました(笑)。
ここから180kmの長旅です。
1/3が登りの2週回のコース。
10%ほどの急な坂もありましたが
ほとんどが5〜6%のだらだらとした登りが続いていく感じです。(獲得標高 約1400m)
なんとかAve. 30km/hrを維持、6時間を切ることとに必死でしたがを維持するのに必死でしたが
これで どんどん足が削られていくのを、このときは感じていませんでした。
Bike 6:21
ランコースは10kmちょっとの4周回。
いつもは、バイクが終了すると(あと、フルマラソンで終わりだ…。)という感覚になるのですが
今回は、違いました。
1週目から(あと4週も…。)
どんよりした気分でのスタートです。
バイク途中から感じていた気温の上昇も、だるい感じに拍車をかけていました。
撃沈しました。
この時期のヨーロッパは、雨の日は最低気温10℃、晴れれば最高気温27℃になります。
ペース配分、暑さ、寒さ対策が必要でした。
バイクも1日ズレればひどい寒さだったに違いありません。
雨だったら山の中でどうなったことやら。
ランコースは7割が石畳みと細かい砂じゃりの上を走らされます。
今回の暑さとコースで脱落者続出です。
自分でも消化管の強さは自信がありましたが
初めて、補給食を受け付けられない事を経験しました。
しかし、全体の人たちのペースが落ちたというとそうでもなさそうでしたので
すべては私のラン力のなさにつきます。
すれ違うアスリート達の、周回ごとにもらえる腕のバンドを横目にうらやましがりながら
それでも周回してくればゴール付近で待っていてくれていて、応援してくれる家族に感謝しながら
一歩一歩進んでいきます。
今回のレース前、実はいろいろな事がありました。
小さな困ったことばかりでしたが、それでも我々家族には大変不安になることでした。
最終的にはレースに出れなくなるかもしれない事もあったのです。
しかし、その都度ドイツの方々に、毎回毎回助けていただきました。
その事がぐるぐる頭の中を駆け巡りました。
途中のエイドステーションで、うずくまっている私に男の子が近づいてきて
食べやすいように、バナナの皮をむいて渡してくれた時には泣きそうになりました。
うれしくて … 、情けなくて … 。
( 1年間何やってきたの??? 鎖骨折ったでしょ?! 網膜剥離やったでしょ?!
手術したでしょ?! 痛かったでしょ?! それでも頑張ったでしょ?!)
( 這ってでもゴールしてやる!!! )
息を吹き返します。
しかし、ヨーロッパ、ドイツでのレースは応援がすごいと聞いていましたが
これほどまでとは…。
レーゲンスブルグ市街地はもちろんですが、うるさいほどです(笑)。
みんなゼッケンに書いてある名前で叫んでくれます。
「Takeshi —!!, Takeshi —-!!! super (ズーパー)! Takeshi–!
Bravo (ブラボー)! Takeshi —! kalaste (クラッセ)! Takeshi —–!」
中には周回のたびにハイタッチと万歳三唱するドイツ人がいて
「Takeshi -! Takeshi—!! バンザーイ! バンザーーイ!! バンザーーーイ!」
(えーここでかーーー!!??)
と思いましたが、嫌いな方じゃないんで、毎周回やっときました(笑)。
「お父ーーーさーーーーん!!! あと。1周ーーーーー!!!」
ラストです。
暑いとか、痛いとか、疲れたとか、辛いとかでなく、あと1周で、10kmで終わりです。
4回目のOld stone bridgeを渡ると、あの大聖堂が見えてきます。
(ゴールだ … 。)
ゴールゲートが見えると、何も聞こえなくなっていました。
Run 5:28
Total 13:29
ワーストもいいところですが、いい経験でした。
また今年も、代えがたい経験をさせてもらいました。
死ぬほど辛いって、こういうことを言うんだろうなと、毎回思いますが
また来ちゃうんだろうな、来年も。
そして、また今年も応援してくれた家族に感謝です。
センキュー ベリー マッチ。
ヤッターーーー!!!
おしまい。