栄養療法 院長ブログ

みなさん、こんにちは。

院長の寺田です。

なんと本書がAmazon 12部門1位を獲得しました!ありがとうございます!

今回も前回に引き続き、本書の内容をお伝えしたいと思います。

「ミト育」の最後に紹介するのは、体の抗酸化機能を高め、活性酸素の発生を抑えるアプローチです。 

抗酸化機能を整える

トコンドリア内のクエン酸回路でATPをつくる際、体内に取り込まれた酸素の約95パーセントを消費するといわれています。残った酸素のうち約5パーセントは、活性酸素へと変化します。

この「活性酸素」とは、そもそもなんでしょうか?

わかりやすくいうと、体内の物質を酸化させる力、つまり「酸化力」が非常に強い酸素です。その活性酸素には、主に次の種類があります。 

  • スーパーオキサイド
  • 過酸化水素
  • 一酸化窒素
  • ヒドロキシラジカル
  • 一重項酸素
  • 過酸化脂質

これらの活性酸素、「活性」という言葉の響きからも、なんだか体にいいはたらきをしてくれそうです。

事実、活性酸素はその強力な酸化力によって、私たちの体に悪影響を及ぼす病原菌やウイルスなどを退治する重要な役割を担っています。
しかし、増えすぎると、正常な細胞や遺伝子をも酸化させてしまうデメリットがあります。 

酸素がなければミトコンドリアは動きませんが、一方で活性酸素を生み出してしまうというまさに「もろ刃の剣」です。

そして、全ての病気の95%は活性酸素が関係していると言われています。

でも心配しないでください。私たちの体内には活性酸素から身を守り、体内の恒常性を維持する「自衛機能」が備わっています。それが「抗酸化防御機構」です。

身体には抗酸化防御機構が備わっている

体内で生成される、スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)やグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)、カタラーゼなどの抗酸化酵素(スカベンジャー)には、スーパーオキサイドなどの活性酸素を過酸化水素に分解し、さらには水へと無毒化していきます 。

これらの酵素はタンパク質からつくられるので、体内抗酸化酵素を増やすには、良質なタンパク質を摂取すること。そして、生成成分である亜鉛、銅、鉄、マグネシウム、セレンなどのミネラルを摂ることが重要になってきます。

特にフィトケミカルは1万種類以上あると言われていて、この中でもカロテノイド群と

ポリフェノール・フラボノイド群に含まれる色素成分は、高い抗酸化作用を持っています。

 あわせて、次のビタミンの摂取を心がけましょう。

ビタミンAは、レバー、うなぎ、海苔などに多く含まれます。ビタミンCは、アセロラ、パプリカ、レモン、キウイなどに、

ビタミンEは卵、アーモンド、オリーブオイルに多く含まれています。

ここに挙げた食物を、私も普段から積極的に摂取しています。特に野菜類はスープ、スムージーなどにして摂っています。細胞膜が壊れるので吸収がよくなるため、野菜はスープにして摂取するのをおすすめします。

 なお、何度も繰り返しになりますが、それらのビタミン・ミネラルが消化・吸収されるには腸内環境の改善が欠かせません。

加えて、適度な運動は抗酸化防御機構を高めてくれます。まずは、運動というサプリメントを積極的に取り入れていってくださいね。