一般内科

「はしかは一度かかると、もうかからない」と聞いたことはありませんか?

結論からいうと、過去にはしかにかかったことがあれば、免疫を持っていると考えられます。
そのため、通常は何度も繰り返しかかることはありません。

ただし注意したいのは、「昔、はしかにかかった気がする」「家族からそう聞いたことがある」という記憶だけでは、本当にはしかだったかどうか、判断ができないことです。

発熱や発疹が出る病気には、風しん、水ぼうそう、突発性発疹、川崎病などもあり、昔の記憶だけで判断することは簡単ではありません。

はしかの感染者数が急増している今だからこそ「本当にはしかの免疫があるのかどうか」を確認しておくことが大切です。

「はしか」とはどんな病気?

はしかは、正式には「麻しん」と呼ばれる感染症です。
麻しんウイルスへの感染によって起こり、発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹などの症状がみられます。

はしかは感染力が非常に強く、咳やくしゃみのしぶきを浴びたときだけでなく、空気中に漂うウイルスを吸い込むことでも感染することがあります。

はしかの感染~回復までの流れは以下の通りです。

時期主な症状
潜伏期間感染後10〜12日ほど
症状高熱、咳、鼻水、目の充血、だるさ、口内の1ミリ程度の白い斑点(コプリック斑)
重症化すると肺炎や中耳炎が起こる
発疹が出るタイミング一度熱が下がったあと、再び高熱(約39度以上)が出て全身に発疹が広がる
回復期熱が下がり、発疹の跡が黒ずみになってしばらく残る
(合併症がなければ約7~10日後に消えます)
回復後数か月~数年の間、感染症や病気の重症化リスクが高くなる

はしかは肺炎などの合併症を起こすことがあり、特に乳幼児、妊婦、免疫が低下している方、ワクチンを受けていない方は注意が必要です。

また、はしかは潜伏期間が長く、気付かないうちに周囲の人にうつっている可能性があります。
そのため、はしかが疑われる場合や、周りにはしかになった人がいる場合は、医療機関へ電話などで相談しましょう。

はしかは一度かかると、二度とかからない?

はしかに一度かかった人は、はしかの免疫を持っていると考えられます。

はしかは麻しんウイルスによって起こる感染症です。
一度はしかにかかった人は、次に麻しんウイルスが体内に入ってきたとき、免疫が働いて感染を防ぎやすくなります。

ただし、ここで大切なのは「確実にかかったことがあるかどうか」です。

たとえば、検査ではしか(麻しん)と診断された記録がある、母子手帳や診療記録に「はしか(麻しん)」と書かれている、といった場合は、過去の感染を確認しやすくなります。

一方で、「子どものころに高熱と発疹が出たらしい」「親から自分ははしかにかかったと聞いた」という程度では、別の病気だった可能性もあります。

状況大まかな見解
検査ではしか(麻しん)と確認された記録があるはしかの免疫があると考えられる
母子手帳や診療記録に麻しんの記載があるはしかの免疫があると考えられるが、詳細が不明なら医師に相談
家族や周囲の記憶だけで「はしかだった」と聞いている他の病気との混同もあるため要注意
はしかにかかった記憶も接種歴も不明はしかの感染リスクが高い
ワクチンの接種歴の確認や医療機関への相談を検討

「一度かかったから絶対に大丈夫」と自己判断するよりも、客観的な記録を確認することが大切です。
特に、妊娠中の方や乳幼児と接する機会がある方、医療・保育・教育関係の方、海外渡航を予定している方は、接種歴や感染歴を確認しておくと安心です。

「昔かかった気がする」だけでは不十分なことも

はしかは、発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹、口内の白い斑点などがみられる感染症です。
しかし、これらの症状は他の感染症でも起こります。

特に子どものころの病気では、本人や家族の記憶は曖昧になりがちです。
「赤い発疹が出た」「高熱が出た」という情報だけでは、はしかだったのか、風しんだったのか、水ぼうそうだったのか、判断が難しいことがあります。

また、ワクチンを受けた人がはしかになった場合、前述のような症状が見られない「修飾麻しん」と呼ばれる状態になることもあります。
症状が軽く、他の発疹性の病気と見分けにくいことがあるため、自己判断は避けましょう。

不安がある場合は、まず母子手帳や予防接種記録を確認してください。
記録が見つからない場合や、自分がワクチンを受けたかわからない場合は、内科で相談できます。

はしかにかかったらいけない・特に注意が必要な人

はしかは誰でも注意が必要な感染症ですが、以下に当てはまる方は特に注意しましょう。

注意が必要な人理由
妊娠中の方妊娠中はワクチン接種ができず、感染に注意が必要
乳幼児ワクチンの定期接種が完了していないため、感染リスクが高い
免疫力が低下している方重症化する可能性がある
ワクチン未接種・1回接種・接種歴不明の方免疫がない、または不十分で、感染リスクが高い傾向
医療・保育・教育関係者乳幼児や多くの人に接するため、集団感染などを起こしやすい
海外渡航予定がある方海外で感染し、帰国後に周囲に感染を広げる可能性がある

「はしかに一度かかったから大丈夫」と思っていても、実際には罹患歴がはっきりしない場合があります。
自分自身だけでなく、家族や職場、学校、保育施設など周囲への影響も意識する必要があります。

「ワクチン空白世代」は接種歴の確認を

はしかのワクチン接種の機会は、生まれた年代によって異なります。
現在は原則として、1歳時と小学校入学前の合計2回、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)を接種します。

一方で、過去には制度上、定期接種の機会が0回または1回だった世代があります。
こうした世代は「ワクチン空白世代」と呼ばれることがあります。

生年月日定期接種の機会の目安
1972年9月30日以前0回
1972年10月1日〜2000年4月1日1回
2000年4月2日以降2回
※1990年4月〜2000年4月生まれの方はキャッチアップ接種などの特例措置で2回接種の場合もあり

ただし、これはあくまで制度上の目安です。
実際にワクチンを接種した回数は、母子手帳や予防接種記録を確認する必要があります。

また、1回の接種で多くの方が免疫を獲得しますが、1回では不十分な方や、時間の経過とともに免疫が弱くなる方もいます。
そのため、現在は2回の接種が効果的とされています。

接種歴がわからない場合、過去にはしかにかかったか不明な場合、海外渡航や妊婦・乳幼児との接触予定がある場合は、内科で相談しましょう。

内科の「抗体検査」で抗体の有無を確認できます

内科では、採血による「抗体検査」を行っています。
ワクチンの接種歴やはしかの感染経験がわからない方も、この検査によって、はしかの抗体の有無を確認することができます。

抗体検査で抗体が確認できなかった場合は、ワクチンの接種をおすすめしています。

2026年現在、はしかの報告数が急増しています

はしかは「昔の病気」と思われがちですが、現在も注意が必要です。

はしかは2023年から海外で感染者が増加しており、その影響で日本国内の感染者も増加していると考えられています。

2025年の国内報告数は265件でしたが、2026年は5月3日時点で462件、さらに2026年6月24日時点では539件が報告されています。

特に20代~30代の働き世代に多い傾向ですが、子どもの感染者も増加しており、2026年4月には都内の小学校で学級閉鎖となりました。

潜伏期間が10~12日と長く、気づかないうちに感染を広げてしまう点にも注意が必要です。

「はしかかも?」と思ったら、医療機関に連絡を

発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹、口内に白い斑点ができるといった症状がある、周りにはしかになった人がいるなど、はしかの感染・罹患が疑われる場合は、医療機関を受診する前に電話でご連絡ください。

はしかは感染力が強いため、待合室などで他の患者さんにうつしてしまう可能性があります。
受診方法や来院時間を調整する必要があるため、まずは電話でご相談ください。

アクアメディカルクリニックでは、一般内科として発熱や発疹の相談、ワクチン接種歴に関する相談に対応しています。はしかが疑われる症状がある場合は、来院前にご連絡ください。

江東区・亀戸・押上周辺ではしかが不安な方はアクアメディカルクリニックへ

はしかは、過去に確実にかかったことがある場合、免疫を持っていると考えられます。
そのため、通常は何度も繰り返しかかる病気ではありません。

ただし、「昔かかった気がする」という記憶だけでは、本当にはしかだったか判断できないことがあります。
母子手帳や診療記録、予防接種記録を確認し、不明な場合は内科の医師に相談しましょう。

2026年は国内のはしかの報告数が増えており、今後も増加すると見込まれます。
ワクチンが未接種、1回のみの接種、接種歴が不明の方は、今のうちに自分の免疫状況を確認しておくことが大切です。
まずはアクアメディカルクリニックへご相談ください。必要に応じて抗体検査などを行い、はしかの抗体があるか確認します。

なお、発熱や発疹などの症状がある場合は、直接来院せず、まずは電話でご連絡ください。

参考情報
国立健康危機管理研究機構:麻しんの発生状況について
国立健康危機管理研究機構:麻しんQ&A
国立健康危機管理研究機構:麻しんワクチンQ&A
国立健康危機管理研究機構:麻疹 発生動向調査